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2012/10/5

総合 – 自動車産業ニュース

独政府、2020年に電気自動車の普及台数で100万台の目標を堅持

この記事の要約

ドイツのアンゲラ・メルケル首相は1日、ベルリンで行われた政産学によるトップ会談後、電気自動車の普及台数を2020年までに100万台に引き上げる目標を堅持する方針を明らかにした。\ 今回の会談は、ドイツ政府がエレクトロモビ […]

ドイツのアンゲラ・メルケル首相は1日、ベルリンで行われた政産学によるトップ会談後、電気自動車の普及台数を2020年までに100万台に引き上げる目標を堅持する方針を明らかにした。

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今回の会談は、ドイツ政府がエレクトロモビリティーの普及に向けて2010年5月に発足させた政産学連携プロジェクト「国家プラットフォーム・エレクトロモビリティー(NPE)」の3回目の会議で、自動車業界からはBMWのノルベルト・ライトホーファー社長、フォルクスワーゲン(VW)のマルティン・ヴィンターコルン社長、ダイムラーのディーター・ツェッチェ社長など大手自動車メーカーのトップが参加した。また、化学大手のBASFや電機大手のシーメンス、電力大手のRWEなど電気自動車に関連した周辺業界の首脳陣も出席した。

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ドイツ連邦陸運局(KBA)の統計によると、同国における2012年初め時点の電気自動車の普及台数は約4,500台にとどまっている。また、政府が6月に公表したNPEによる第3回目の報告書では、現行の助成施策では2020年の電気自動車の普及台数は60万台以下にとどまり、政府目標の100万台を大きく下回るとの予想を示している。

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メルケル首相はこのような現状について、「2020年に普及台数で100万台を達成する目標はとても簡単には達成できない」としながらも、目標の達成までまだ8年が残されている中で目標を諦めることは間違っている、と指摘。「残りは今後の課題となる」と述べ、同目標の達成に向けた取り組みを進めていく意向を示した。

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自動車業界ではダイムラーのディーター・ツェッチェ社長が、100万台の目標達成には購入補助金が有効であるとの考えを示している。これに対し政府側は、フィリップ・レスラー連邦経済相が、購入補助金を使って容易に市場形成を「買う」ことはできない、と述べるなど、購入補助金に難色を示している。

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