7月に倒産した独自動車樹脂部品メーカー、イノベーティブ・コンポーネンツ・テクノロジーズ(ヘッセン州ヴェヒタースバッハ、ICT)の企業再生手続きが1日、開始された。経営が破たんしたのはヴェヒタースバッハの本社工場で、独レネシュタットとスペイン、チェコの工場は対象外。営業活動はこれまで通り続けている。
\ICT(旧社名:キー・プラスチックス・ジャーマニー)はセンターコンソールやトランクルームシステム、内装部品などを製造している。売上高は2億ユーロで、従業員数は全体で1,300人。同社はキー・プラスチックス・グループの元子会社だったが、非中核事業切り離しの一環として今年2月、マネジメント・バイアウト方式で経営陣に売却され、これに伴い社名をICTに変更した。主要取引先からの中途解約などで資金繰りに行き詰まり、7月に倒産申請を余儀なくされた。
\管財人に任命されたシュテファン・ヘルタースヒンケン氏は「ICTは品質の高い製品を供給するシステムサプライヤーとして自動車メーカーから高い評価を受けている。受注状況も良好に推移しており、再生手続き準備期間中も、多くの企業が買収に関心を示していた」と述べ、再建の見通しは明るいとの考えを示した。
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