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2012/10/26

企業情報 - 部品メーカー

独ゲトラク、東風汽車と合弁設立

この記事の要約

独変速機メーカーのゲトラクと中国自動車大手の東風汽車(Dongfeng Motor)は22日、折半出資で中国に合弁会社を設立する契約を締結した。新合弁会社Dongfeng Getrag Transmissionは、東風汽 […]

独変速機メーカーのゲトラクと中国自動車大手の東風汽車(Dongfeng Motor)は22日、折半出資で中国に合弁会社を設立する契約を締結した。新合弁会社Dongfeng Getrag Transmissionは、東風汽車が生産する乗用車および軽商用車向けの変速機を開発・生産する。2015年末に生産を開始する計画で、将来は他の自動車メーカーに製品を供給することも視野に入れている。

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最初は新たに開発した6段式のデュアルクラッチトランスミッション「6 DCT 150」を生産する。デュアルクラッチトランスミッションは快適性や効率改善のほか、燃費改善や二酸化炭素(CO2)排出量の削減に寄与するなどの利点がある。同製品はコンパクトな設計が特長で、シティーカーやコンパクトカーに搭載するフロント横置きエンジンと組み合わせて使われる。

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東風汽車はゲトラクとの提携により技術力の高い変速機を調達し、競争力を強化できる。また、ゲトラクは合弁会社を通しして新たな取引先を開拓し、中国やアジア市場における事業拡大を目指すほか、新たなノウハウの取得や生産規模の拡大によるコスト競争力の強化も見込んでいる。

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両社は1億2,000万ユーロを合弁会社に共同出資する。また、合弁会社の生産能力は当初25万ユニットとし、将来は50万ユニットに引き上げる計画。デュアルクラッチトランスミッションの開発も進め、東風汽車以外の自動車メーカーに供給することも計画している。

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独業界紙『オートモビルボッヘ』によると、ゲトラクは中国ではすでに変速機メーカー(変速機を自社生産する自動車メーカーも含む)として3位につけている。2015年には中国で第2位の変速機メーカーとなることを目指している。また、独日刊紙『フランクフルターアルゲマイネ』によると、ゲトラクはデュアルクラッチトランスミッションの生産では独自動車メーカーのフォルクスワーゲン(VW)に次いで世界2位、変速機全体の生産では世界5位につけている。

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