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2012/12/14

企業情報 - 部品メーカー

ボッシュ、リチウムイオン電池事業を再編

この記事の要約

独自動車部品大手のボッシュは13日、新たに設立した100%子会社ロバートボッシュ・バッテリーシステムズにリチウムイオン電池事業を統括すると発表した。韓国サムスンの子会社サムスンSDIと設立したリチウムイオン電池の合弁会社 […]

独自動車部品大手のボッシュは13日、新たに設立した100%子会社ロバートボッシュ・バッテリーシステムズにリチウムイオン電池事業を統括すると発表した。韓国サムスンの子会社サムスンSDIと設立したリチウムイオン電池の合弁会社SBリモーティブの解消について当局の認可を得られたため、組織を再編した。

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サムスンSDIからは今後もリチウムイオン電池セルの供給を受けるほか、双方がそれぞれの特許にアクセスできるようにすることでも合意した。ただし、ボッシュはサムスンSDI以外にもリチウムイオン電池セルの調達先を広げる意向を示している。

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シュツットガルトにある子会社SBリモーティブジャーマニーとSBリモーティブを通して買収した米電池メーカーのコバシスは新たに設立した子会社の傘下に入る。

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また、合弁会社を通して受注したバッテリーシステムはボッシュから供給する。フィアットが2013年に米国市場で発売予定の電気自動車「500e」はボッシュのバッテリーシステムが搭載される最初のモデルとなる。このほか、2013年末に発売予定のBMWの「i3」にもボッシュの製品が採用される。

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■ バッテリーシステムに注力、ネットワーク構築へ

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ボッシュは今後、バッテリーシステムやバッテリーマネジメント、リチウムイオン電池と車両全体の調整に関する技術に重点を置く方針。例えば、ダイムラーの超小型車ブランドであるスマートの電気自動車には米電気スポーツカーメーカーのテスラが供給した電池とボッシュのバッテリーシステムが採用されているという。

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同社はこのほか、企業や研究機関との協力により、ドイツおける充電池用セルの研究開発を強化していく方針を示している。また、欧州にリチウムイオン電池の部材を供給するサプライヤーのネットワークを構築する。このようなネットワークの構築は、電気自動車向けの電池だけでなく、定置型電池の開発も後押しするものであると説明している。

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独業界紙『オートモビルボッヘ』によると、アジアのサプライヤーに依存しないネットワークの構築については欧州の自動車産業界の強い要望があるという。

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ボッシュは現在、エレクトロモビリティー分野に年4億ユーロを投資している。同分野では1,100人以上の従業員を抱えている。そのうち電池の専門家は約500人で、ドイツ、米国、中国の拠点に勤務しているという。

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