インターネット通販市場の拡大を背景に、タイヤ小売業界が戦略転換を迫られている。市場調査会社のTNSインフラテストがさきに実施した調査によると、ネットショップを利用して過去2年間に1回以上、タイヤまたはホイールを購入したことがあるドイツのドライバーは350万人に上った。独タイヤ販売事業者連盟(BRV)のペーター・ヒュルツァー会長は、ネット販売の増加で店舗型の小売店はタイヤ売上が落ち込むばかりでなく、タイヤ装着などの付加価値サービス分野でも深刻な打撃を受けていると述べ、業界の将来に憂慮を示した。
\ヒュルツァー会長は、「過去の調査では個人向けタイヤ販売におけるネットショップのシェアは5%程度とされてきたが、それはもはや当たっておらず、今日では10%近くに拡大している」との見解を示したうえで、タイヤのネットショップ数は増え続けており、実店舗型の小売店は今後、さらに厳しい経営を迫られると指摘した。
\BRVは小売店の生き残りに向けて新たな作業部会を設置し、対策を協議していくとしている。
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