独オペルは、世界最大のソーシャルネットワークサービス(SNS)であるフェイスブックを使ったマーケティング活動を強化する方針だ。同社はこれまで、フェイスブックに開設したオフィシャルサイトを通して宣伝するだけだったが、さきに実施したパイロットプロジェクトで大きな広告効果が確認できたとしてSNSを積極的に活用することにした。同社のアンドレアス・マルクス広報部長が独業界紙『アウトモビールボッヘ』に明らかにした。
オペルは「アダム」と「アストラ」の2モデルをフェイスブックで集中的にマーケティングするプロジェクトを実施した。それぞれのモデルのターゲット・ユーザー(各500万人)を絞り出し、ユーザー1人につき30通の有料ポスト(プロモーテッド・ポスト)を配信した。市場調査会社TNSが有料ポストを受け取ったグループと受け取らなかったグループにアンケート調査を実施し、ブランド信頼度などを調べた。この結果、有料ポストを受け取ったグループでは「アストラ」のブランド信頼性が67%から80%に、「アダム」では64%から66%にそれぞれ上昇したほか、「購入を検討する」の回答は「アストラ」で26%から33%に、「アダム」で25%から36%に増加したという。
オペルは今後、テレビ広告などのキャンペーンと連携する形でフェイスブックを活用していく。フェイスブックのみのマーケティングキャンペーンは現時点では考えていない、という。