ロシアの複合企業ベーシック・エレメントの自動車・エンジニアリング子会社であるロシアン・マシーンズは5月20日、中国の兵器製造大手である中国兵器工業集団(ノリンコ)と事業提携に関する覚書を交わした。大型トラックや乗用車、鉄道分野で協力する。調印式は、ロシアのプーチン大統領の訪中に合わせ、中国の習近平国家主席の立ち会いの下で行われた。
ロシアン・マシーンズはロシア自動車大手GAZの親会社。トラック事業に関しては、チェリャビンスク州のミアスに本社を置くGAZのグループ会社であるウラル自動車工場で、ノリンコ傘下のトラックメーカー、北奔重型汽車の部品をベースにしたウラルブランドの新トラックシリーズを開発し、ミアス工場で生産する計画。また、同工場で使用するトラック用部品の現地生産でも協力する方針。このほか、ヤロスラヴリにあるGAZのエンジン工場で中国製トラック向けのエンジンを生産する計画も盛り込まれた。さらに、新しい中国の乗用車ブランドの車両や部品をロシアで生産する計画も視野に入れているという。
鉄道分野では、鉄道車両用の鋳造部品を中国からロシアに供給するサプライチェーンの構築や、新しい貨物車両を開発しロシアで生産する計画で協力する方針を示している。