フィンランドの自動車部品メーカー、ヴァルメト・オートモーティブは6月30日、独オスナブリュックのルーフシステム工場を2017年までに閉鎖する計画を従業員に明らかにした。カブリオレ向けルーフ市場における競争激化と需要低迷による業績悪化を受けた措置で、同工場の生産を段階的にポーランド工場に移管する。閉鎖にともない同工場に勤務する330人のうち230人が整理される。開発・試作品製作・販売部門の約100人は引き続き雇用するとしている。
ヴァルメトは09年、経営破たんした独同業カルマンの乗用車用ルーフシステム事業を10年に買収。オスナブリュックとポーランドのジャリにある工場を引き継いだ。オスナブリュック工場では現在、ベントレー、ポルシェ、メルセデス、ルノー向けのルーフシステムを生産している。欧州・北米のカブリオレ向けルーフ市場の規模はここ数年で半分に縮小した。また、低価格を武器に東欧のメーカーが勢力を伸ばしており、オスナブリュック工場では新規受注が大きく落ち込んでいたという。