フォルクスワーゲン(VW)は1日、カナダの携帯端末大手ブラックベリーから独ボーフムにある欧州研究開発センターを買収して新会社「フォルクスワーゲン・インフォテイメント」を設立すると発表した。「コネクテッドカー」(ネット接続型自動車)事業を強化するのが狙い。同センターに勤務する技術者約200人も全員引き継ぐ。
VWのハインツヤコブ・ノイサー取締役(開発担当)は今回の買収について、「自動車のネットワーク化は自動車の未来を形成する上で重要な役割を担う。多くの顧客がネットワーク化された自動車に対し、快適さや安全性と並んで、これまでにない新たなビジョンを求めている。市場や顧客ニーズが変化するスピードは加速しており、我々は製品開発サイクルを短縮する必要がある」と述べ、今回の買収により開発プロジェクトをスピードアップできることに期待感を示した。ボーフムの研究施設はもともと、フィンランドの携帯端末大手ノキアの工場の一部だったが、同社が09年、ボーフムから撤退した際にブラックベリーに売却された。