独エコ電力大手のリヒトブリックは5月28日、独自動車大手のフォルクスワーゲン(VW)と共同で実施していた小型コージェネレーション(熱電供給システム)事業から撤退すると発表した。VWが合意した契約内容を順守していないためで、事業停滞による損害賠償をVWに求める意向も明らかにした。
両社は2009年に共同事業の実施で合意。VWが天然ガスエンジンで発電すると同時に、エンジンからの廃熱を暖房や温水供給に利用する熱電供給システムを生産し、リヒトブリックが販売を担当していた。これまでに1,500台を販売しており、リヒトブリックは顧客への対応を今後も継続すると説明している。
リヒトブリックは、熱電供給システムの需要は今後も伸びると見込んでおり、提携継続に向けて解決の道を模索したが、VWが受け入れ難い条件を提示したため同事業からの撤退を決めた、と説明している。事業撤退にともない、100人近い従業を整理することも明らかにしている。同社の従業員数は470人。2013年の売上高は7億2,400万ユーロだった。