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2014/7/25

企業情報 - 部品メーカー

ZF、中国・アジア太平洋事業の統括拠点を大幅に拡張

この記事の要約

独自動車部品大手のZFフリードリヒスハーフェンは23日、中国の上海にある中国・アジア太平洋センターを大幅に拡張すると発表した。今後の事業拡大を視野に入れた措置で、オフィス、実験室、試験設備の使用面積を従来の1万1,000 […]

独自動車部品大手のZFフリードリヒスハーフェンは23日、中国の上海にある中国・アジア太平洋センターを大幅に拡張すると発表した。今後の事業拡大を視野に入れた措置で、オフィス、実験室、試験設備の使用面積を従来の1万1,000平方メートルから約5倍の5万4,000平方メートルに拡大する。投資は今後5年間で総額約5,000万ユーロ。2015年末には新社屋に入居できる見通しという。

同センターでは、中国およびアジア・太平洋事業を統括しており、アジア市場向けの製品の調整などを行っている。拡張工事により、乗用車の駆動装置や車台、商用車や建機の駆動システムなどを試験できるようになるという。また、中国でも2017年から生産を開始する予定の9速自動変速機の試験設備も導入する予定。同センターでは現在、約400人が勤務している。拡張工事によりさらに900人分の職場が創出される。

ZFによると、2013年のアジア・太平洋地域における同社の従業員数は7,500人で、14カ国に37拠点を持つ。売上高は前年比15%増の約30億ユーロに伸びている。このうち中国の従業員数は5,700人で、23拠点を展開。2013年は約20億ユーロを売り上げた。

■ 中国トラクターメーカーと提携

ZFは21日、中国の建機・農機メーカーであるYTOとトラクター用ステアリングアクスル(舵取り車軸)を生産する合弁会社を設立する契約に署名した。洛陽に新たな拠点を設け、出力25~230PSの車両向けのステアリングアクスルを生産する。ZFにとっては農機分野で初めて中国に工場を持つことになる。

中国では農地が多い一方、農業に携わる人が今後は少なくなると見られており、農機の需要は高まると見込んでいる。YTOは現在、年約8万台の農機を生産している。ZFとの提携により生産規模は今後、拡大する見通し。両社は出力80~125PSのトラクター向けステアリングアクスルの世界市場で、2020年までにシェアを25%まで引き上げる目標を掲げている。

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