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2014/8/29

一般・技術・その他 (旧)

独研究所、高温型燃料電池の連続稼働試験で6万1,000時間達成

この記事の要約

ドイツのユーリッヒ研究所は8月21日、2007年から実施している固体酸化物形燃料電池(SOFC)の連続稼働試験が6万1,000時間を超え、世界記録を更新したと発表した。このうち発電時間は6万時間。セルを積み重ねたセルスタ […]

ドイツのユーリッヒ研究所は8月21日、2007年から実施している固体酸化物形燃料電池(SOFC)の連続稼働試験が6万1,000時間を超え、世界記録を更新したと発表した。このうち発電時間は6万時間。セルを積み重ねたセルスタックで実施している。

同研究所のメンツラー博士は今回の成果について、「7年の稼働時間により、セルやシール材、金属製バイポーラプレートのような個々の部品に使用した材料がこの組み合わせで長期的に安定して機能することを証明することができた」との見解を示す。

SOFCは摂氏600~1,000度の高温で稼働する燃料電池で、ユーリッヒ研究所のセルスタックは摂氏700度で稼働している。2007年から試験を実施しているセルスタックは、劣化の度合いを示す電圧低下量が1,000時間当たり1パーセント以下だった。また、さらに開発を進めた別のセルスタックでは2010年から連続稼働試験を実施しており、現在の連続稼働時間は3万時間を超えている。この新しいセルスタックでは、電圧低下量が1,000時間当たり約0.3%に改善しているという。

ユーリッヒ研究所では約20年前からSOFCの開発に取り組んでおり、現在は複数の外部の研究機関とも協力している。

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