欧州復興開発銀行(EBRD)は10月16日、ルーマニアのピテシュティ市の公共交通の近代化を支援するため、同市の交通公社パブリトランス(Publitrans)に5,850万レウ(1,300万ユーロ)を融資すると発表した。旧式バスを刷新し、環境にやさしいバスを70台導入する。今回の融資には、民間会社によるバス運賃自動支払機の導入を支援することも含まれる。
ピテシュティは、首都ブカレストから西に約100キロメートルにある人口15万人の中型都市で、仏自動車大手ルノーのルーマニア子会社であるダチアの工場などがある。同市は2009年に交通・道路の安全性向上に向け、主要道路などのインフラ整備に大型投資を実施した。今回の公共交通機関の近代化は、このような都市基盤を開発する取り組みの一環に位置付けられる。
融資条件には、パブリトランスと欧州連合(EU)加盟国の民間バス運営会社との提携も含まれており、商業的なアプローチや健全な事業計画の策定、経済性を重視した公共交通サービスの提供を支援する。