フィンランドのタイヤ大手ノキアンタイヤズが10月31日発表した2014年7-9月期決算(速報値)は、売上高が前年同期比8.2%減の3億2,770万ユーロとなった。重要市場であるロシアの売上高がルーブル安の影響などで減少したことが響き、営業利益は24.6%減の7,210万ユーロ、純利益は24.6%減の5,340万ユーロにそれぞれ落ち込んだ。
部門別売上高は、主力の乗用車向けタイヤが10.6%減の2億4,470万ユーロ、重機用タイヤ(トラック用タイヤを含む)が7.6%減の3,690万ユーロ、小売部門のVianorは2.3%増の6,670万ユーロだった。また、地域別の売上高は北欧が1.2%、北米が11.9%それぞれ増加した一方、ロシア・CISが33.9%、北欧を除く欧州が12.1%それぞれ減少した。
14年通期の見通しについては、交換用タイヤの販売は中欧、北米で拡大し、北欧は前年並みにとどまる一方で、ロシア・CISは不透明だと指摘。売上高、営業利益ともに前年を下回るとの見通しを示した。ただ、ノキアンタイヤズはコア市場では強固な地盤を持っており、その地位を一段と強化することに努めるとしている。