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2014/11/21

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セアト、ロシア市場から撤退

この記事の要約

独フォルクスワーゲン(VW)傘下のスペイン自動車大手であるセアトは、2014年末でロシア市場から撤退する。セアトのモデルが属するセグメントの販売市場が同国で落ち込んでいることや、ロシアの全体的な経済状況の悪化、為替相場の […]

独フォルクスワーゲン(VW)傘下のスペイン自動車大手であるセアトは、2014年末でロシア市場から撤退する。セアトのモデルが属するセグメントの販売市場が同国で落ち込んでいることや、ロシアの全体的な経済状況の悪化、為替相場の影響を理由としている。18日付けの独業界紙『オートモビルボッヘ』(電子版)が報じた。

『オートモビルボッヘ』紙によると、セアト車はすべてロシアに輸入しており、現地生産していないため、ルーブル安の影響が大きいという。また、現地ディーラーはセアトのノッチバックモデル「トレド」の販売に期待を寄せていたが、VWグループのチェコ子会社シュコダが兄弟モデルのシュコダ「ラピッド」をロシアのカルーガ工場で生産しているため、「トレド」のロシア市場への投入は見合わされたという。

ロシアの欧州ビジネス協会(AEB)が発表した国内新車(乗用車・小型商用車)販売統計によると、同国における1~10月のセアトの販売は1,324台にとどまっている。VWグループの他のブランドでは、VWが10万3,119台、シュコダは7万619台、アウディも2万8,348台とセアトを大幅に上回っている。

■スペイン工場では増員

VWは18日、スペインのマルトレルにあるセアト工場で臨時従業員として一時的に233人を増員すると発表した。セアト「イビザ」とアウディ「Q3」の需要増加に対応するための措置という。

セアトは2014年に入ってからすでに550人以上を増員した。セアト「レオン」の需要拡大を受けて第2生産ラインのシフトを3交代制に増強したことが理由。

VWによると、1~10月のセアトの世界販売は32万6,000台となり、前年同期に比べ10.5%増加した。中・東欧での販売が好調で、同地域では1~10月の累計販売が前年同期に比べ50.5%伸びている。

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