ミシュランは10日、投資家とアナリストを対象にプレゼンテーションを行う「インベスター&アナリスト・デー」を中国の瀋陽第2工場で開催した。
ミシュラン・チャイナのヴェルヌイユ社長は中国におけるミシュランの歴史を振り返るとともに、同国のタイヤ市場の特徴と競争環境について語り、市場での優位性を活かして今後10年で事業を倍以上に拡大することを目指す方針を明らかにした。
トラック用製品ライン事業部長のラフォン氏は、トラック運送業界でコスト増と競争激化への懸念が高まっていることへのミシュラン側の対応について説明。トラック用タイヤ部門の目標として、プレミアムセグメントでミシュランブランドのシェアを拡大し、中間セグメントでの事業開発を進め、財務実績を引き続き改善することを挙げた。
ミシュラン・チャイナの乗用車・軽トラック部門のマネージング・ディレクターであるド・フェロディ氏は、ミシュランの強みはタイヤの性能、ブランド力、販売網、戦略の実効性にあると分析。今後10年間は市場の成長率を上回る伸びを達成できるとの見通しを示した。
最後に閉会の辞を述べたミシュラン・グループのセナール最高経営責任者(CEO)は、厳しい競争環境の中でミシュランの事業目標を達成するため、中国をはじめとする新興国が重要な役割を果たすと強調した。