独フォルクスワーゲン(VW)傘下の高級車大手アウディは19日、ロサンゼルスモーターショー(プレスデー:11月18~20日、一般公開:11月21~30日)で、燃料電池を搭載したプラグインハイブリッド車(PHV)のコンセプトカー「A7スポーツバック・hトロン・クワトロ」を発表した。
4本の水素タンクに計約5キログラムの水素燃料を充填することができ、1回のフル充填で500キロメートル以上を走行できる。また、電気容量88キロワット時のリチウムイオン電池と電気モーター2基を装備しており、リチウムイオン電池単独で最大50キロメートルを走行できる。時速0~100キロメートルの加速性能は7.9秒。最高速度は時速180キロメートルとなっている。
燃料電池は300以上のセルで構成され、摂氏約80度で作動する。排ガス装置からは水蒸気しか排出しないため、樹脂製の排ガス装置を採用し軽量化した。水素タンクは内側にアルミニウム、外側には炭素繊維強化樹脂(CFRP)を使用している。
リチウムイオン電池のフル充電にかかる時間は360ボルトのコンセントで約2時間、230ボルトの家庭用電源では約4時間。電気モーターの出力は85kWで一時的に114kWまで引き上げることができる。電気モーター1基当たりの最大トルクは279Nm。