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2014/11/28

一般・技術・その他 (旧)

BMW、「グーグルグラス」を品質保証作業に活用

この記事の要約

独高級車大手のBMWは、米サウスカロライナ州のスパータンバーグ工場でメガネ型ウェアラブルデバイス「グーグルグラス(Google Glass)」を品質保証作業に活用するパイロットプロジェクトを実施している。同社の11月18 […]

独高級車大手のBMWは、米サウスカロライナ州のスパータンバーグ工場でメガネ型ウェアラブルデバイス「グーグルグラス(Google Glass)」を品質保証作業に活用するパイロットプロジェクトを実施している。同社の11月18日付プレスリリースによると、量産前のモデルの試験生産で、品質保証の作業員が一連の確認項目で不備が見つかった場合、グーグルグラスで問題の場所を写真やビデオで撮影することができる。これまでは書式で問題点をまとめて開発部門のエンジニアに報告していたが、画像を見ることによりエンジニアは問題点を理解しやすくなる。このパイロットプロジェクトでは今後、ビデオ通話機能を追加して品質保証の作業員と開発エンジニアが画像を見ながら直接話すことができるシステムを導入することも計画している。

品質保証作業ではモデルの装備によって10~25項目を点検しているという。作業員は報告書を作成するため、別の場所にあるターミナルに移動する必要があったが、グーグルグラスを着用していれば端末上のディスプレーで点検項目を確認しながら作業を行い、言語操作で点検完了のサインも行うことができるため、作業員は移動する必要がなく両手も自由になるという。

BMWではパイロットプロジェクトで好結果を得られているため、他の生産分野や生産拠点でもグーグルグラスを活用する可能性などについて研究しているという。このプロジェクトはドイツ政府が推進する「インダストリー4.0」と呼ばれる取り組みの一環に位置付けられる。「インダストリー4.0」は「第4次産業革命」を意味するもので、製造やロジスティクス、産業サービスにスマートテクノロジーをフル活用し、産官学の協力により製造分野に大きな転換をもたらす試みが進められている。

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