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2015/1/9

企業情報 - 自動車メーカー

ポーランドのバス製造大手、24メートルの電動バスを開発

この記事の要約

ポーランドのバス製造大手ソラリスは12月30日、車長24メートルの超大型電動バスを同国のワルシャワ工科大学、ポズナニ工科大学と共同で開発していると発表した。3つの車体を2つの節で繋ぐ二連節バスで、電気モーターで駆動する。 […]

ポーランドのバス製造大手ソラリスは12月30日、車長24メートルの超大型電動バスを同国のワルシャワ工科大学、ポズナニ工科大学と共同で開発していると発表した。3つの車体を2つの節で繋ぐ二連節バスで、電気モーターで駆動する。外部電源から充電する方式の蓄電池のほか、車載燃料電池からも電気モーターに電力を供給することができる。

同プロジェクトの実施期間は2012年12月~2015年11月まで。プロジェクト予算は総額約300万ユーロで、このうちポーランド政府が2007年に設立した国立研究開発センター(NCBiR)が約150万ユーロを支援している。

プロジェクトチームは現在、技術開発の最終段階にあり、近く「ウルビーノ(Urbino)」シリーズの最新モデルをベースとしたプロトタイプの製造を開始し、試験・評価走行などを実施する計画という。

ソラリスは2014年12月、ドイツ・ハンブルク市の路線バス向けに、開発中のモデルと同様の駆動システムを搭載した車長18.75メートルの電動バス「ウルビーノ18.75エレクトリック」を納車した実績がある。

■ 燃料電池をレンジエクステンダーとして搭載

ソラリスがハンブルク市の近距離交通運営会社ホッホバーンに納車した電動バス「ウルビーノ18.75エレクトリック」は、120kWhの蓄電池を主な電力の供給源とする。また、レンジエクステンダーとして、カナダの燃料電池メーカー、バラード・パワー・システムズの燃料電池(101kW)を搭載している。

ホッホバーンは2014年12月18日に行った新路線「イノベーションライン109」の開通式で「ウルビーノ18.75エレクトリック」を披露した。新路線「イノベーションライン109」の区間距離は約10キロメートルで、ソラリスの電動バスのほか、ボルボやメルセデスベンツのハイブリッドバスなど、新しい駆動システムを搭載した低エミッションバスを試験運行する。

ホッホバーンは2020年から調達するバスをゼロエミッションバスのみとする目標を掲げており、新路線での経験を同目標の達成に生かしていく方針を示している。

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