独自動車大手フォルクスワーゲン(VW)・グループ傘下のアウディは2月11日、カナダの燃料電池大手バラード・パワー・システムズから燃料電池技術の特許を取得すると発表した。取得した特許はVWグループ全体で活用していく方針を示している。また、VWグループが2013年にバラードと締結したエンジニアリングサービスに関する契約は2年間延長し、2019年3 月までとする。バラードによると、特許取得とサービス契約延長を合わせた取引額は約8,000万米ドルになる。
バラードは、以前に米ユナイテッド・テクノロジーズから取得した燃料電池特許の自動車に関連した部分を売却する。取引価格は5,000万米ドルで、バラードはVWグループに売却した特許を、バスや非自動車関連の用途および限定的に商用目的以前の自動車用途に無償で使用する権利(ロイヤルティフリーライセンス)を保持する。
エンジニアリングサービスは、デモカー用の次世代燃料電池スタックの設計・製造に関するもので、取引額は、3,000万~5,000万カナダドル(2,400万~4,000万米ドル)となる見通し。延長した2年を含めた計6年間の契約規模は1億~1億4,000万カナダドル(約8,000万~1億1,200万米ドル)になると見積もっている。
■11月のLAモーターショーで燃料電池車のコンセプトカー発表
VWとアウディは2014年11月のロサンゼルスモーターショーで燃料電池を搭載したコンセプトカーをそれぞれ発表した。VWは燃料電池車「ゴルフ・ヴァリアント・ハイモーション」を、アウディは燃料電池を搭載したプラグインハイブリッド車「A7スポーツバック・hトロン・クワトロ」を公開した。