日産自動車の欧州法人・日産ヨーロッパは、電気自動車(EV)を電力網に連系し、車と電力系統との間で電力融通を行うV2G(Vehicle to Grid)システムの市場投入に向けた取り組みで、伊エネルの子会社であるスペインのエネルギー大手エンデサと協力する。このほど開幕したジュネーブモーターショーの会場で合意書に署名した。
両社は、◇V2Gサービスの欧州市場への導入◇EVの車載電池の定置用電池への再利用(一般家庭、建物、電気系統を含む)◇モビリティーとエネルギーを組み合わせた手頃な価格のパッケージ商品のデザイン・評価――などで協力する。
具体的には、日産のEV「リーフ」と「e-NV200」、車と電力系統の間の電気融通を可能にするエンデサの双方向充電システムやエネルギー管理システムを使用して、太陽光発電や風力発電のエネルギーを電力需要が低く、電力料金が安い時間帯にEVに充電する。EVに充電した電力は、電力料金が高い時間帯に家庭などで使用して光熱費を抑えたり、電力系統に送り込み電力を買い取ってもらうことができる。