フィアット・クライスラー・オートモービルズ(FCA)は、2017年までに英国でのクライスラー・ブランドの販売を終了するもようだ。販売が低迷しているためで、今後はジープなど他ブランドの販売に力を入れる方針という。FCAの英国マネージングディレクターを務めるハスキンス氏が英メディアに明らかにした。
クライスラーは英国で「300C」と「ボイジャー」のほか、ランチアの「イプシロン」をリバッジして販売している。同じくランチアからリバッジした「デルタ」は、販売不振のため昨年に販売を終了した。同ブランドの販売の落ち込みが続いており、2012年の3,500台から昨年は1,982台と2,000台を割り込んだ。
ハスキンス氏はクライスラー販売終了の理由について、同ブランドの製品ポートフォリオには英国の消費者にアピールするものがなく、二酸化炭素(CO2)排出量が多いことを挙げ、今後は販売が好調なジープ「レネゲード」やアルファロメオとフィアットが投入する新型車に注力していく方針を示した。FCAは今年、英国でのジープブランドの販売台数が1万台に達し、うち7,000台をレネゲードが占めると見込んでいる。