スコットランド・アバディーンで11日、英国初のバス用水素ステーションが開設された。同市が主導する水素燃料電池バスの実証運行プロジェクトの一環として設置されたもので、プロジェクトに参加する10台の水素バスに燃料を供給する。
水素ステーションはキッティブルースターにあるバス発着所にあり、工業ガス大手のBOCが運営する。水素バスはベルギーのバスメーカー、バンホールが提供し、英国のバス運行会社、ステージコーチとファーストが運行する。ステージコーチが運行する6台はアバディーン市中心部とウエストヒルを結ぶ路線に、ファーストが運行する4台はキングスウェルズとブリッジ・オブ・ドンを結ぶ路線にそれぞれ投入される。
アバディーン市議会のレイン議長は、「我々は非常に明確な将来への水素戦略を持っており、低炭素技術で世界をリードする都市になるという目標の実現に向けた転換期にある」と述べるとともに、将来的にはこの水素ステーションを乗用車などバス以外の車両の利用にも開放する考えであることを明らかにした。
水素バスの実証運行プロジェクトにはアバディーン市議会のほかスコットランド政府、スコットランド開発公社、イノベートUK(旧技術戦略委員会)、スコティッシュ・ハイドロパワー・ディストリビューション、スコットランドガスネットワーク、エレメントエナジーが資金を提供している。