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2015/4/30

企業情報 - 自動車メーカー

VWのピエヒ監査役会長が辞任

この記事の要約

独自動車大手のフォルクスワーゲン(VW)は4月25日、フェルディナンド・ピエヒ監査役会長が辞任したと発表した。ピエヒ氏は同時に、VWグループのすべての監査役も直ちに退き、ピエヒ氏の妻であるウルズラ・ピエヒ氏もVWグループ […]

独自動車大手のフォルクスワーゲン(VW)は4月25日、フェルディナンド・ピエヒ監査役会長が辞任したと発表した。ピエヒ氏は同時に、VWグループのすべての監査役も直ちに退き、ピエヒ氏の妻であるウルズラ・ピエヒ氏もVWグループのすべての監査役を即時、辞任した。ただ、VWの普通株の50.73%を保有するポルシェ・オートモビル・ホールディングはVWの創業家一族であるポルシェ家とピエヒ家が同ホールディングの資本の全てを保有しており、ピエヒ氏は今後もVWの大株主として発言権を保持することになる。

VWはピエヒ氏の辞任について、ピエヒ氏も含むVW監査役会の執行委員会が25日に協議した結果、ここ数週間の事態を背景に、協力に必要な良好な相互信頼がもはや存在しないことが全会一致で確認された、と説明している。

VWをめぐっては、独『シュピーゲル』誌(4月11日発行号)の報道により、VWのマルティン・ヴィンターコルン社長に対するピエヒ氏の不満が公になり、ヴィンターコルン社長を支持する監査役会の役員とピエヒ氏との間で対立が深まっていた。1993~2002年までVWの社長を務め、その後は監査役会を通して権力をふるってきたピエヒ氏だが、VWグループが巨大化し組織が複雑化する中で、ピエヒ氏の権威主義的なスタイルに対して内部には批判もあったとされている。

5月4日の監査役会会議と5月5日の株主総会では、監査役会のベルトホルト・フーバー副会長が指揮をとる。

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