独自動車大手のダイムラーは5月23日、移動通信やワイヤレス技術などを得意とする米クアルコムの子会社クアルコム・テクノロジーズとコネクテッドカー(ネット接続型自動車)の分野で戦略提携したと発表した。両社のノウハウを持ち寄り、自動車の安全性や快適性の向上、電気自動車の利便性向上などを目指す。
両社はまず、どの技術が将来、自動車に採用できるかの調査を実施する。検討対象には例えば、車両における第3世代/第4世代移動通信システム(3G/4G)、電気自動車をケーブルを使わないで充電するクアルコムのワイヤレス給電技術(WEVC)「ヘイロー(Halo)」などが挙がっている。また、クアルコムの「ワイパワー(WiPower)」技術は車内における電子機器へのワイヤレス給電を可能にする。
このほか、クアルコムのモバイル機器向けチップセット「スナップドラゴン(Snapdragon)」の採用により、自動車における通信、快適性、エネルギー効率、インフォテイメント、安全性などの分野で新たな可能性が広がると説明している。
ダイムラーはすでに、モータースポーツ分野でメルセデスAMG・ペトロナス・フォーミュラ・ワン・チームがクアルコムと協力関係にあり、今回の提携によりさらに協力関係の幅を広げることになる。