独高級車大手のBMWグループと仏石油大手のトタルはこのほど、ミュンヘンのデトモルト通り(Detmoldstrasse)にあるトタルのマルチエネルギースタンドに水素燃料の充填スタンドを開設した。この充填スタンドは、圧縮水素ガス(CGH2)と極低温圧縮水素(CCH2)貯蔵の2つの異なる技術を採用した世界初の公共スタンドであるという。
圧縮水素ガス(CGH2)は、700バールの圧力で水素を貯蔵する技術で、直ちに利用できる。一方、極低温圧縮水素(CCH2)はガス状の水素を低温で350バール以下の圧力で車載タンクに貯蔵する。同技術は現在、BMWが開発中で、現時点では利用することができない。ただ、CCH2はCGH2に比べ水素の貯蔵量が最大50%多くなり、燃料電池車の航続距離を延ばすことができる。
ミュンヘンに開設した水素充填スタンドは、欧州市場における燃料電池車の普及促進を目指すプロジェクト「HyFive」の一環として開設された。