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2015/10/30

企業情報 - 自動車メーカー

VW社長、今後の重要指針を発表・2016年に経営戦略発表へ

この記事の要約

独自動車大手フォルクスワーゲン(VW)のマティアス・ミュラー社長は10月28日、VWグループの今後に向けた5つの重要指針を発表した。また、2016年半ばには、現行の「戦略2018」に続く経営戦略として「戦略2025」を発 […]

独自動車大手フォルクスワーゲン(VW)のマティアス・ミュラー社長は10月28日、VWグループの今後に向けた5つの重要指針を発表した。また、2016年半ばには、現行の「戦略2018」に続く経営戦略として「戦略2025」を発表することも明らかにした。

5つの重要指針では、ディーゼル車の不正問題で影響を受ける顧客への対応を最優先事項とした。ミュラー社長は2番目として不正問題の解明を挙げ、「我々は真実を見つけ出し、そこから学ばなければならない」と言及。また、これまでの対応策に加え、会計監査大手のデロイトにも支援を要請したことも明らかにした。

3番目には、VWグループに新しい経営構造を導入する方針を示し、今後はブランドや地域の独立性を高め、分散型の経営構造とする意向を示した。取締役はブランドを超えた全体的な戦略を考え、相乗効果を高めることに注力する。また、300を超える現行モデルを厳密に見直し、各モデルの利益率を見極める方針も示した。

4番目には、企業文化と経営体制の刷新に言及し、完璧さや従業員の意識の高さ、社会的責任を保持する一方、コミュニケーションや失敗に対する姿勢を変える必要があると指摘した。ミュラー社長は、「オープンで協力的な企業文化が必要だ」述べ、各自が従業員同士のやり取りにおいて、より大きな勇気と創造性、起業家精神を持つよう要請した。

5番目には、「戦略2025」を挙げた。現行の「戦略2018」は、台数のみを目標としたものではないと述べ、外部だけでなく内部でも正しく理解されていない部分があったと指摘した。「より高く、より速く、より遠くへ」を目指す中で、とりわけ売上高利益率が軽視されていたとし、質を伴う成長の重要性を強調した。

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