独自動車部品大手のシェフラーは7日、ラトビアのベンチャー企業であるNaco Technologies(以下、Naco)を買収したと発表した。Nacoは新しいコーティングシステムの開発で優れた技術を持つ。シェフラーは世界の工場で部品にコーティング処理をしており、機能性に関する表面技術では一部市場で主導的な地位を確立しているという。Nacoの買収により技術力を強化し、量産部品のコーティング技術に反映させていく。
Nacoは2010年に科学系新興企業を支援するプラットフォーム「Commercialization Reactor Riga」の支援を受けて2010年に設立され、複数の投資会社が出資していた。従業員数は現在6人で、物理的蒸着法(PVD)などで特殊な技術を保有している。
シェフラーはNacoの技術を物理的蒸着法(PVD)やプラズマ強化化学気相成長(PECVD)を使用した量産部品の真空コーティング装置に活用していく。
Nacoの共同創業者であるワシリ・ミーチン教授(71)はモスクワ無機材料研究所(VNIINM)に勤務していた当時から、ナノ技術産業の分野で40年以上に渡る研究開発および生産の経験を持つ。