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2016/8/5

企業情報 - 自動車メーカー

ダイムラー、ハンガリーに第2工場建設

この記事の要約

独自動車大手のダイムラーは7月29日、ハンガリーのケチケメートに第2工場を建設する計画を発表した。産業のデジタル化を目指す「インダストリー4.0」の取り組みのベンチマークとなる近代的で柔軟性に優れた高効率の工場とする計画 […]

独自動車大手のダイムラーは7月29日、ハンガリーのケチケメートに第2工場を建設する計画を発表した。産業のデジタル化を目指す「インダストリー4.0」の取り組みのベンチマークとなる近代的で柔軟性に優れた高効率の工場とする計画。今後数年で約10億ユーロを新工場に投資する。既存のケチケメート工場では2012年から前輪駆動のコンパクトカーを生産しているが、第2工場では、前輪駆動と後輪駆動の車両を生産する。

第2工場は、車体製造、塗装施設、最終組み立ライン、産業パークが揃った一貫生産工場となる。生産システムのネットワーク化、デジタル技術の投入、生産データの活用、機械と人間が協力する生産システムなどを特徴とする工場になる。年内に建設に向けた準備活動を開始し、2020年の終わりまでに生産を開始する計画。今回の投資により約2,500人の新規雇用が創出される見通し。

ダイムラーはメルセデスベンツのラインアップを現在の32モデルから、近い将来、約40モデルに拡大する計画。電気駆動車も徐々に市場投入していく計画で、柔軟性の高い工場を建設することで競争力をさらに強化する。

なお、最終決定と具体的な計画の実現にはさまざまな条件を満たす必要がある。独日刊紙『フランクフルターアルゲマイネ』によると、ハンガリー政府は新工場の建設に4,000万ユーロ以上を助成する方針だが、同国のシーヤールトー外相は、まだ交渉が残っていると明らかにした。

既存のケチケメート工場では2016年2月までに累計で50万台以上を生産した。ダイムラーは同工場の生産能力も増強する計画であり、2016年4月には、約5億8,000万ユーロを投資して次世代コンパクトカーを生産するための製造設備を導入すると発表した。

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