BMW、炭素繊維部品の使用制限でコスト削減

独高級車大手のBMWグループは、高い収益率を確保するため、高価な炭素繊維部品の使用を制限し、炭素繊維と他の軽量素材を組み合わせたハイブリッド部品の開発に注力している。10月28日付けのロイター通信が報じた。

ロイター通信によると、BMWのオリバー・ツィプセ取締役(生産担当)はドイツのランツフートに建設した軽量化技術開発センターの開所式に出席した際、「1キログラムを削減するために幾らコストがかかるが課題だ。一つの素材ではなく、複数の素材を組み合わせる必要がある」と語っている。

BMWが高価格の炭素繊維部品の使用を制限する背景には、電気駆動車市場における競争激化がある。米電気スポーツカーメーカーのテスラは、新型車「モデル3」を約3万5,000ドルで発売する計画で、すでに約40万台の予約注文を確保している。また、独競合のメルセデス・ベンツやアウディが電気自動車戦略を強化していることも、BMWにとってプレッシャーとなっている。

車載充電池の技術開発が進み、電気自動車の航続距離が伸びたことも、超軽量化部品を採用するメリットを小さくさせているという。

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