VWザクセンとドレスデン市、エレクトロモビリティなどで協力

独自動車大手フォルクスワーゲン(VW)・グループの子会社であるフォルクスワーゲン・ザクセンとザクセン州の州都であるザクセン市は3日、エレクトロモビリティおよびデジタル技術の分野において協力する覚書(MoU)に署名した。両者の協力により、ドレスデンをエレクトロモビリティ、デジタル技術、革新的なフリートマネジメント(カーシェアリング)などの分野で模範的なモデルシティに発展させる計画。

今回の協力では、◇パイロットプロジェクトの実施◇共同ラボの設立◇人事育成◇スタートアップ企業の支援――の4つの協力分野を設けた。

具体的には、◇ドレスデンで未来のモビリティに関するパイロットプロジェクトや実証試験を実施する「スマートシティ・ドレスデン2025+」◇ドレスデン工科大学などドレスデンにある研究機関とVWの共同研究開発プロジェクトの実施◇「アドバンスド・モビリティ・アカデミー」(Eモビリティ分野における研究開発、生産、マネジメント人材の育成)◇革新的なソフトウエア・ソリューションの開発に携わる新興企業などの支援――を計画している。

■ 「センター・オブ・フューチャー・モビリティ」を設置

今回の協力ではこのほか、VWザクセンの傘下にある「ガラスの工場」と呼ばれる近代的な工場に「センター・オブ・フューチャー・モビリティ」を設け、新しい研究開発ユニットを立ち上げる計画。エレクトロモビリティや高度自動運転技術、自動車のネットワーク化、モビリティ・サービス(アプリ開発)、フリートマネジメントなどに重点を置く方針で、2017年から開発チームの結成を開始する予定という。

■ 自治体のカーシェアリング活用も

また、ドレスデン市は、電気駆動車の導入を積極化するほか、自治体によるカーシェアリングサービスの活用にも取り組む意向。ドレスデンにある公共充電ステーションを現在の30カ所から2025年までに250カ所に拡大することや、公共交通機関とカーシェアリング、電動自転車などを連携させるモビリティーステーションを2025年までに30カ所以上設置する計画などについても合意した。

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