独鉄鋼大手のティッセンクルップは3日、ハンガリー東部のデブレツェンに新工場を建設する計画を発表した。今春に建設を開始する。2018年から、年600万個のコイルスプリングとスタビライザーを生産し、欧州の大手自動車メーカーに供給する予定。投資は総額で約3,500万ユーロ。同拠点では2020年までに約250人を新規雇用する予定。ティッセンクルップは近年、ハンガリーで自動車部品事業を強化している。
同社のコンポーネント技術事業のカーステン・クロース最高経営責任者(CEO)はハンガリーに新工場を建設する理由について、「ハンガリーは近年、国際自動車産業において欧州の重要な拠点に発展している。この4年間でハンガリーの自動車生産は2倍以上に拡大し、昨年は50万台以上の乗用車を生産した」と説明する。
ティッセンクルップは昨年春に、ブダペストから東に約70キロメートルの距離に位置するヤースフェーニーシュザルで、電動アシストステアリングシステムとエンジン部品を生産する新工場の建設に着手した。投資規模は約1億ユーロ。2018年から量産を開始する予定。
2013年には、アウディ向けのフロントアクスルおよびリアアクスルを組み立てる工場をジュールに開設した。
また、ブダペストには、ステアリング機構向けのソフトウエア開発センターを持っており、500人を超えるソフトウエア・エンジニアが勤務している。