独自動機器大手のプレーIMAオートメーション(PIA)は8日、墺同業のM&Rオートメーションを買収したと発表した。買収金額は非公開とした。プレーIMAオートメーションは親会社である自動車部品製造のプレーグループから独立し、PIAオートメーション・ホールディングの傘下となる。
今回の買収によりPIAは、パワートレインやエレクトロモビリティ分野向けの製品ポートフォリオを拡充するとともに、産業のデジタル化を目指す「インダストリー4.0」分野の製品の研究開発にも力を入れる。買収後の従業員数は約1,100人となり、売上高で2億2,000万ユーロを見込んでいる。
M&Rは墺グラーツ南部のグランバッハに本社を置き、従業員数は約400人。オーストリア、ドイツ、カナダ、中国に計5カ所の拠点を持ち、自動車や電子、消費財、医療機器分野向けにオートメーション機器を販売している。2016年の売上高は7,000万ユーロだった。
プレーグループを所有する寧波均勝グループの創立者兼筆頭株主のジェフ・ワン氏は、「オートメーション機器は現在世界中、とりわけ中国市場で大きな需要がある。国内の人件費がここ数年で急騰していることを受け、中国政府は第12次5カ年計画の目標にハイエンド生産ラインの開発・導入を盛り込んだ。中国ではオートメーション機器に対する需要はさらに高まるだろう」と述べ、今回のM&R買収の意義を強調した。