スウェーデン乗用車大手のボルボ・カーズは9月25日、大型SUV「XC90」の次世代モデルを2021年から、米サウスカロライナ州のチャールストン工場で生産すると発表した。また、同工場の隣接地に新しいオフィス・キャンパスを建設する。今回の決定により、同工場への累計投資は11億ドルを超える。従業員数は4,000人に増え、生産能力も年15万台に拡大する見通し。
ボルボ・カーズは2015年5月、同社にとって米国初の工場をサウスカロライナ州に建設すると発表した。最初に生産するモデルは次世代「S60」で、2018年秋に生産を開始する計画。「XC90」は同工場で生産する2車種目のモデルとなる。
同工場では現在、従業員2,000人の採用を進めている。今回の決定により、さらに1,900人を増員する。
ボルボ・カーズは2014年に「XC90」を発売した。米国は「XC90」の販売台数が最も多い市場であることから、米工場での次世代モデルの生産を決めたという。ボルボ・カーズの米国販売は、2014年の5万6,000台から、2016年には約8万3,000台に拡大しており、「XC90」が米国事業の拡大に寄与している。
ボルボ・カーズは欧州と中国にそれぞれ2工場を持っており、中国では現在、3カ所目の工場を建設している。米工場で生産する次世代「XC90」は、米国市場で販売するほか、海外に輸出する。
チャールストン工場に隣接するオフィス・キャンパスには、研究開発(R&D)や調達、品質、南部地域の販売チームなど約300人が勤務する予定。