独ダイムラー、中国CATLから電池セル調達

独自動車大手のダイムラーは2日、電気駆動車用の電池セルを中国のリチウムイオン電池大手コンテンポラリー・アンペレックス・テクノロジー・リミテッド(寧徳時代新能源科技、CATL)から調達すると発表した。乗用車部門メルセデスベンツ・カーズの原材料調達において労働法や人権を守るための基準(「Human Rights Respect System」)を発表するためにドイツのシュツットガルトで開いた会見で明らかにした。ただ、調達規模や中国以外で生産するメルセデスベンツのモデルにもCATLの電池セルを搭載するか等、詳細については明らかにしていない。

コバルトやリチウムなどの原材料は、発展途上国から調達することが多いため、ダイムラーは、現地の事業者に、子供の労働を禁じるほか、労働法や人権に配慮した適切な労働環境を確保するための基準を作成した。ダイムラーによると、CATLは、同基準を適用する最初の企業の1社に数えられる。

独経済紙『ハンデルスブラット』によると、CATLはすでに独自動車大手のフォルクスワーゲン(VW)とBMWを顧客に持つ。CATLは、欧州にバッテリー工場の建設を計画しているとの憶測があり、ダイムラーからの受注獲得により同計画が実現する可能性が高まったとの見方もある。また、同紙によると、ダイムラーは長期的には、カナダやオーストラリアからコバルトを調達する方針という。

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