独照明大手のオスラムは3日、垂直共振器面発光型レーザー(VCSEL:ビクセル)の米開発会社Vixarを買収すると発表した。これにより半導体ベースの光学セキュリティ技術を強化する。買収価格など詳細は公表していない。買収手続きは今夏に完了する見通し。
VCSELは現在主に携帯端末の認証技術に使用されている。オスラムによると、同技術は、スマートフォンなどの娯楽家電のほか、産業向けの高度な入退室管理システムなどにも活用できる。
Vixarは2005年の設立でミネソタ州プリマスに本社を置く。従業員数は約20人。自社の製造拠点は持たず、外部に生産を委託する事業モデルを展開している。
オスラムは、赤外線ベースの光学半導体技術を活用した製品を実用化しており、例えば、指紋センサーや、眼の虹彩で本人認証する虹彩(Iris)スキャン、2D(2次元)顔認証技術などの製品を市場投入している。
オスラムによると、3次元で周辺の環境を認識するVCSELは、顔認証のほか、拡張現実(AR)、ロボット工学、物体の接近を検出する近接センサー、自動運転技術にも活用することができる。