独自動車大手のフォルクスワーゲン(VW)は22日、中国の第一汽車(FAW)との合弁会社、一汽大衆(FAW VW)が広東省仏山市に建設していた第2工場を稼働させたと発表した。これにより、仏山工場の生産能力は、現在の年30万台から2倍の年60万台に拡大する。VWは、仏山の第2工場、5月に開設した青島工場、8月に開設する予定の天津工場の3工場の増設により、中国における電気駆動車とSUVの生産を強化する。
仏山の第2工場では、4月にVWのSUV「Tロック」の生産を開始した。同モデルは、FAW VWが初めて生産するSUVとなる。年内には、アウディのSUV「Q2L」の生産も開始する予定。
仏山の第2工場は電気駆動車の生産でも重要な役割を担う。現在、プラットフォーム「MQB」をベースにしているモデルを電気駆動車として生産するほか、2020年までにプラットフォーム「MEB」をベースにした電気駆動車や「MEB」向けのバッテリーシステムの生産も開始する計画。
VWグループは昨年9月、電気駆動車に関する新戦略「ロードマップE」を発表した。中国では、今後7~8年以内に現地生産の新エネルギー車(NEV)40モデルを市場投入する計画で、2025年のNEVの生産規模は年150万台となるもよう。