独自動車大手フォルクスワーゲン(VW)は16日、VWのヘルベルト・ディース社長が中国事業の責任者となり、直接指揮を執る人事を発表した。また、中国におけるVWグループの実務を統括する最高経営責任者(CEO)にステファン・ヴェレンシュタイン氏を任命した。
新人事は、VWの中国事業担当取締役で、フォルクスワーゲングループ・チャイナの社長兼最高経営責任者(CEO)を務めるヨッヘム・ハイツマン氏の定年退職を受け、2019年半ばに実施する予定。
メディア報道によると、ディース社長は主に、中国政府との連絡・交渉を担当し、ヴェレンシュタイン氏は中国事業の実務を統括するもよう。
ディース社長が中国事業の指揮を直接とる今回の新人事の背景には、VWグループにおける中国市場の重要度が増していることや、中国における技術開発が速いスピードで進んでいることがある。VWは今回の発表に際し、特に、電動車(エレクトロモビリティ)、接続性(コネクティビティ)、自動運転、移動の共有(シェアドモビリティ)では中国が世界的な規範となりつつあるとの見解を示している。
ヴェレンシュタイン氏は現在、フォルクスワーゲン・チャイナの乗用車事業の最高経営責任者(CEO)とフォルクスワーゲン・チャイナ・インベストメント・カンパニーの上級副社長(EVP)を務めている。また、以前には、長春市や上海市のVW拠点に勤務するなど、中国事業において豊富な経験を持つ。