独フォルクスワーゲン(VW)傘下の高級車大手アウディは12日、2018年6月から暫定社長を務めているブラム・ショット販売・マーケティング担当取締役(57)が2019年1月1日付けでアウディの新社長に正式に就任すると発表した。同日から暫定的に販売・マーケティング取締役も兼任する。
アウディの監査役会長であるVWのヘルベルト・ディース社長は今回の人事について、「暫定社長としてすでにここ数カ月で説得力のある仕事をした」と述べ、ショット氏の手腕を評価している。ショット氏はアウディの社長として、アウディのほか、ドゥカティ、ランボルギーニ、イタルデザイン・ジウジアーロを含むアウディ傘下のグループブランドを統括する。
ショット氏は、オランダ出身で、1987~2011年までメルセデスベンツに勤めていた。メルセデスベンツでは、商用車の販売・マーケティングなどに携わり、2003年にはダイムラークライスラー・オランダの会長兼最高経営者(CEO)に就任、2006~2011年までは、ダイムラークライスラー/メルセデスベンツのイタリア法人の会長兼CEOを務めていた。
その後、2011年にVWグループに転じ、2017年9月1日付でアウディの販売・マーケティング担当取締役に就任した。
ドイツの検察当局が2018年6月18日にVWグループによるディーゼル車の排ガス不正に関する捜査でアウディのルーパルト・シュタートラー前社長を勾留したことを受け、ショット氏は6月19日、アウディの暫定社長い就任した。