商用車用のブレーキや安全装置を製造するワブコ(ベルギー)は7日、ハノーバー近郊のイェファーセンにある大型トラック・バスの試験走行施設で試験コースの拡張工事の鍬入れ式を行った。試験コースの拡張は、2,100万ドル(約1,800万ユーロ)を投資して実施する同施設の拡張工事の一環で、トラックやバス、被けん引車(トレーラー)の安全性向上や効率改善に向けた開発の試験能力を増強する。
今回の拡張工事では、新しいプロジェクトセンター(面積1000平方メートル超、後期:2018年第3四半期~2019年第4四半期)を建設するほか、楕円型の走行試験コース(全長3.6キロメートル、工期:2019年第1四半期~2020年第2四半期)を建設する。試験コースでは、高速道路でのリアルな走行条件の再現が可能で、例えば、車線維持機能、高速道路での自動運転機能、追従車群走行(プラトゥーニング走行)などを試験することができる。
ワブコは昨年8月には、ドイツのハノーバーに新しいエンジニアリング・イノベーションセンターを開設した。新センターでは、トラック、バス、トレーラーの安全システムや効率改善に寄与する技術を開発する。商用車の自動運転やネットワーク化、電気駆動化に寄与する技術の開発も含まれる。新センターの面積は1万1,500平方メートルと、同社の研究・開発センターでは最大規模で、世界の研究開発ネットワークの中心的役割(ハブ機能)を担う。