インド自動車部品大手バロック・グループ傘下の自動車向け外装用照明システムメーカー、バロック・ライティング・システムズ(本社:米ミシガン州プリマス)は5日、ポーランドのクラクフに新しい研究開発(R&D)拠点を開設したと発表した。同社は昨年11月には、ポーランド東部のニエムツェで新工場の建設を開始している。新工場は2019年第3四半期に完成する予定。
新しいR&D拠点には、従業員100人超が勤務する予定。標準的なハロゲンランプから最新のマトリクスランプやレーザーランプまであらゆるタイプの自動車照明技術の開発を行う計画で、光学、電子工学、機械工学の各部門がある。また、同拠点はグローバルな調達機能のハブ拠点としての機能も持ち、IT、人事、財務などの管理部門もある。また、クラクフにあるAGH科学技術大学やクラクフ工科大学とも連携していく方針を示している。
同社のトッド・モーガーン製品開発担当シニアバイスプレジデントは新R&D拠点の開発活動について、「急速に変化する業界ニーズに対応する助けとなる」と述べたほか、「機械工学や光学も引き続き、当社の開発において重要な役割を担うが、電子工学のハードウエアおよびソフトウエアの開発能力の強化を積極的に検討していく。我々の戦略は、将来の自動運転や電気自動車のニーズに対応するため、照明製品に高度運転支援システム(ADAS)センサーを組み込んでいくことだ」とコメントした。
ニエムツェに建設中の新工場では、ヘッドライトやプロジェクターを生産する計画。2020年にフル稼働体制に達すると見込んでいる。