エコカーのみを使用したタクシーのライドプーリング(相乗り)サービスを提供するベルリンの新興企業クレバーシャトルは14日、ハンブルク、フランクフルト、シュツットガルトの3都市でサービスを即時停止すると発表した。ベルリン、キール、ライプチヒ、ドレスデン、ミュンヘンの5都市ではサービスを継続する。クレバーシャトルは2014年の設立。ドイツ鉄道(DB)は2015年から同社に出資している。
クレバーシャトルのサービスは、利用者がアプリで同社のタクシーを予約すると、目的地が同じ方向の人が相乗りできるサービス。電気自動車や燃料電池車などのエコカーのみを使用しているのが特徴。
メディア報道によると、フランクフルトでは自治体から事業許可を得られなかった。また、シュツットガルトでは、自治体から営業時間が限定されたため、採算を確保できない問題があった。ハンブルクでは、事業認可を得られたものの、フォルクスワーゲン(VW)の「モイア」やダイムラーとBMWの合弁会社による「フリー・ナウ」などもサービスを提供しており、ライドシェアリング市場の競争が激しいため、利益の確保が困難な状況にある。
今回の措置により、330人のドライバーや従業員が影響を受ける。クレバーシャトルは、親会社のドイツ鉄道(DB)と協力し、新しい職場の提供や就職支援を実施していく方針を示している。