スウェーデンの安全システム大手オートリブは1月31日、電動キックボード用のコンセプトエアバッグの最初の衝突試験を実施したと発表した。同試験では、キックボードの乗員の頭と胸の負傷を軽減する効果が確認された。
今回の衝突試験は、多くの都市部で短距離の新しい移動手段として電動キックボードの利用が増えていることに対応した措置。エアバッグは電動キックボードの体を支えるためのバーの正面部分に設置されており、衝突時に乗員の胸や頭の前に広がる仕組み。
オートリブはこのほか、同社がすでに開発した歩行者用の車載エアバッグ(PPA)も電動キックボードと自動車の正面衝突時にキックボードの乗員を保護する効果があると説明している。歩行者用エアバッグ(PPA)は、自動車のフロントガラスの下部とAピラー部分に展開するU字型のエアバッグで、車の外側で開く仕組み。
オートリブは、電動キックボード用エアバッグの今後さらに開発を進めるには、他のパートナーと協力する必要があるとしている。また、超小型モビリティ(マイクロモビリティ)分野の新しい安全システムの開発も進めていく方針を示している。