独自動車大手のBMWは12日、クラウス・フレーリッヒ開発担当取締役の後任として、フランク・ヴェーバー氏(53)が2020年7月1日付で新しい開発担当取締役に就任する人事を発表した。フレーリッヒ取締役は年齢が60歳に達したため、退職する。BMWでは、取締役が60歳までに定年退任する慣例がある。
ヴェーバー氏(53)は、ダルムシュタット工科大学で機械工学を専攻後、1991年からアダム・オペルおよびアダム・オペルの親会社であったゼネラル・モーターズ(GM)に勤務していた。BMWグループには、2011年に転職し、車両開発全体(トータルビークルデベロップメント)の責任者や大型モデルシリーズの製品ラインの責任者などを務めてきた。直近では、ロールスロイスおよびBMWブランドの上級クラスの製品ラインを統括していた。
ノルベルト・ライトホーファー監査役会長は今回の人事について、フレーリッヒ取締役の30年以上に渡る同社の技術分野における貢献に感謝の意を示すとともに、「(後任のヴェーバー氏は)製品ラインの責任者として、BMW「7シリーズ」、「8シリーズ」、「X5」、「X7」の大型モデルシリーズの大きな成功において決定的な役割を果たした」とコメントした。
また、BMWのオリバー・ツィプセ社長は、「(ウェーバー氏の)国際的な視点と車両開発全体やエレクトロモビリティの分野における専門知識により、取締役会が強化される」と言及した。