日本電信電話(東京都千代田区、以下:NTT)は6月2日、三菱商事(東京都千代田区)と共に、オランダのデジタル地図・位置情報サービス大手ヒア・テクノロジーズ(本社:アムステルダム、以下、ヒア)に資本参加したと発表した。NTTと三菱商事が2019年12月に折半出資で新設したオランダの持ち株会社を通して、5月29日付でヒアの株式の30%を取得した。
ヒアは、位置情報サービス分野の世界的大手。特に自動車業界で強固な地位を確保している。近年はさらに、運送、物流、メディア、通信などの分野でも位置情報プラットフォームを提供している。
NTTと三菱商事は2019年12月に「デジタルトランスフォーメーション(DX)」による産業バリューチェーンの変革と新たな価値創出を目的とした業務提携で合意した。DX事業における協力を進める中で、ヒアの技術を活用し、物流や都市交通、小売、金融などの分野でサービスを提供していく意向を示している。
具体的には、ヒアの位置情報データベースを活用した物流の最適ルートに関するサービスや、オンデマンドバスなどの新しいモビリティサービスなど、地方都市におけるスマートシティプロジェクトでの交通輸送手段事業の展開を視野に入れている。