独自動車大手のフォルクスワーゲン(VW)は、トルコのマニサ(イズミル近郊)に新工場を建設する計画の中止を決定した。独業界紙『オートモビルボッヘ』が報じたもので、VWは7月1日、同紙の報道を追認した。新型コロナウイルスの影響により、世界的に自動車需要が落ち込んでいるためで、現時点では新工場の建設は不要となった、と説明している。新工場で生産する計画だったモデルは、既存の工場で対応するという。また、新工場の建設を決定した当時は、全体的な経済環境が良好であり、東欧や中東の将来の市場成長に対応する方針だったと言及している。
VWはトルコの新工場でVW「パサート」とチェコ子会社シュコダの「スペルブ」の次世代モデルを生産する計画だった。約10億ユーロを投資する計画で、従業員数は約4,000人を予定していた。
『オートモビルボッヘ』紙によると、VWはVW「パサート」とシュコダ「スペルブ」の新モデルをスロバキアのブラチスラバ工場で生産する方向で検討している。ブラチスラバ工場に約5億ユーロを投資する計画という。
VW「パサート」は現在、ドイツのエムデン工場で、シュコダ「スペルブ」はチェコのクヴァシニ工場で生産している。