スウェーデン商用車大手のボルボグループは1日、傘下のエンジンメーカー、ボルボ・ペンタが、消防車両・設備の世界大手ローゼンバウアー(オーストリア)のコンセプトモデル向けに電動パワートレインを開発したと発表した。消防車のゼロエミッションと低騒音の実現に貢献すると期待される。ボルボ・ペンタにとっては電気駆動分野における初のOEM向け案件となる。
「レボリューショナリー・テクノロジー」(RT)と呼ばれる同コンセプトモデルは各車軸に電気モーターを配置する。エネルギー貯蔵システムに加えバックアップ用のディーゼルエンジンを搭載し、長時間の走行と現場の消防ポンプ運用を可能にした。従来の消防車両に比べて操作性に優れるほか、最大積載量も増加。足回りには独立式サスペンションとハイドロニューマティック(エアスプリング・油圧シリンダー)のシャーシシステムを採用しており、走行性能が向上している。
RTは今年後半にもベルリン、アムステルダム、ドバイの消防当局と協力して運用試験を開始する予定。