仏自動車大手のルノーは9日、米グーグルのクラウドサービス「グーグル・クラウド」を導入して生産工程のデジタル化を進めると発表した。インダストリー4.0(I4.0)への対応を加速させる狙い。工場やサプライチェーンから上がる膨大なデータの管理や活用を同サービスにより最適化し、生産事業を効率化する。
両社は、グーグル・クラウドが強みとする機械学習(ML)、人工知能(AI)技術などと、ルノーが持つ自動車製造のノウハウを組み合わせることで、新しい産業ソリューションを創出することを目指している。とりわけルノーはサプライチェーン全体で生産効率や生産品質を改善するとともに、環境負荷の低減を実現していきたい考えだ。最終的には自動車業界における新たな垂直統合型のソリューションを構築していくという。
ルノーは2016年から独自のデータ管理プラットフォームを運営し、世界22の生産拠点(全車両生産の76%に相当)にある2,500以上の生産設備を接続してデータ収集している。