独自動車部品大手のボッシュは21日、新事業部クロスドメイン・コンピューティング・ソリューションを設立し、既存のエレクトロニクス事業とソフトウエア事業を新事業部に集約すると発表した。車両システムにおいて、高度な電気・電子システムやソフトウエアの重要性が急速に高まる中、新事業部門の設立により、車載エレクトロニクスとソフトウエアをワンストップで提供できる体制を構築する。
新事業部には2021年初めから、世界20カ国以上の40カ所を超える拠点が所属し、従業員数は1万7,000人を擁する。運転支援、自動運転、カーマルチメディア、パワートレイン、ボディエレクトロニクスなどの分野のソフトウエアエンジニアや電機・電子系エンジニアが新事業部門に統合される。
現在の自動車のイノベーションは特に、ソフトウエアとエレクトロニクスによる部分が大きい。ボッシュは今回の措置により、今後の市場拡大が見込まれるソフトウエア集約型電子システムを強化する。ボッシュによると、ソフトウエア集約型電子システム市場は、2030年まで年約15%のスピードで成長すると予想されている。
ボッシュは、自動車のデジタル化により複雑化する電子システムを高性能な車両コンピューターにより包括的にコントロールし、車載コントロールユニットの数を大幅に減らす方針。新事業部では、事業領域を超えたソフトウエアの開発に加え、車両コンピューター、コントロールユニット、センサーを開発し、両分野の相互作用により、カーエレクトロニクスの変革を積極的に推進していく。