独自動車大手のフォルクスワーゲン(VW)は20日、ドイツのツヴィッカウ工場で電気自動車のSUV「ID.4」の量産を開始した。「ID.4」は、「ID.3」に続く電気自動車「ID.」シリーズの2番目のモデルで、9月末に世界初披露する予定。「ID.4」の航続距離は500キロメートルを超える(WLTPモード)。当初は、後輪駆動車を販売し、続いて全輪駆動車も市場投入する予定。
「ID.3」と「ID.4」は、電気自動車に特化したモジュール式プラットフォーム「MEB」をベースにしている。また、両モデルとも、再生可能エネルギーの使用などにより、二酸化炭素(CO2)の排出量と吸収量を等しくするカーボンニュートラルで生産している。
VWは約120億ユーロを投資して、ツヴィッカウ工場を電気自動車の専用工場に改修した。2021年は、同工場で1年を通じて電気自動車を生産する最初の年となり、MEBプラットフォームを使用した電気自動車の生産台数が約30万台となる予定。
「ID.4」は将来的に、欧州、中国、米国で生産・販売する計画で、中国の安亭鎮では「ID.4」の試験生産をすでに開始している。米国のチャタヌーガ工場では2022年に「ID.4」の生産を開始する予定。